本サイトは、ITに疎い40代後半の文系出身の私が、初心者からDX人材をめざし年収アップを実現する体験記です。
無料で使えるアプリやソフトから習得したスキル、どのように自分の業務に活かし収益化するかを紹介。
身近な業務を効率化することで限られた時間内で、生産性や年収を上げるコツをお伝えします。
ITとは無縁の建築業界でアナログな仕事を続けてきた
私は今までSNSさえも嫌いで、建築業界でITとは無縁の人生を過ごしました。
しかし、建築業界も10年前からBIMブームが起こり、IT化の波はきていました。
図面作成にCADを使う事だけでなく、3Dパースでプレゼンする事が主流になり、ソフトが使えなければ転職のチャンスも減ります。
デジタル化の波を背後に感じつつも、その波には乗れず、私のスキル習得は中途半端でした。
多くのデザイナーや設計士は50代の壁にぶち当たります。
この世代からは、体力や感性でピークを過ぎ、付加価値がない限りは仕事が減ると言われています。
そのため30代の頃から「何歳になっても年収を上げ続けられるスキルは何か?」を模索し続けていました。
そんな私も「DX人材」というキーワードには、注目していました。
DX(デジタルトランスフォーメーション)人材とは?
ここ数年、日本でもデジタル化のスピードは一気に進んでいます。
デジタルトランスフォーメーション(DX)の言葉をネットや新聞で見ない日はありません。
DXとは、デジタルトランスフォーメーション(英: Digital transformation; DT or DX)の略です。
「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念である。デジタルシフトも同様の意味である。2004年にスウェーデンのウメオ大学教授、エリック・ストルターマンが提唱したとされる[2]。ビジネス用語としては定義・解釈が多義的ではあるものの、おおむね「企業がテクノロジー(IT)を利用して事業の業績や対象範囲を根底から変化させる
引用:https://ja.wikipedia.org/デジタルトランスフォーメーション
上記の事が出来るDX人材を私のイメージで要約すると
DX人材とは、従来のシステムやビジネスモデルをデータとデジタルなどのIT技術で変革。
業務効率や生産性を上げられる環境作りの能力がある人です。
社内のインフラ構築やソフトウェアの更新などを円滑に行うためには、不可欠な存在です。
一般的に、求人数も多い企業で重宝されるDX人材は下記の職種です。
- データサイエンティスト・AIエンジニア
- UX・UIデザイナー
- エンジニア・プログラマー
技術者以外にも、企業内でプロジェクトを推進するための調整役になるDX推進人材も求められています。
- プロデューサー
- ビジネスデザイナー
どの職種もDXの技術的な知識と現場経験が必要で、初心者がプロになるまで敷居が高そうです。
DX人材になれるかどうかで勝ち組と負け組が決まる
現在は、ITリテラシーが高い強者と弱者の格差が大きく開く時代になりました。
コロナ感染が流行した2020年から在宅業務が推進され、ECサイトで買い物をする人が増加。
仕事や生活の中では、リアル対面よりもネットで物事を全て済ます事が普通になる社会に変わりました。
いち早くデジタル化に舵が切った企業は、高い生産性を維持し増収増益。
その反面、全てをIT化する事ができない観光業や飲食業界などは、雇用を維持できず苦戦が続きます。
誰でも出来る仕事は、最初にコスト削減の対象になり、中高年や非正規社員が大勢リストラされる厳しい状況です。
その一方、高いスキルを持つITに精通する人材は、新卒時から優遇され1,000万円以上の年収を保証される事も少なくありません。
大企業のトヨタでさえも終身雇用を保証しないと明言。
日本の長年の企業文化であった年功序列は完全に崩壊し、真の実力主義の時代が到来しています。
老後資産が年金以外に2,000万円が必要と言われ、定年後も多くの人が働き続ける必要があります。
少子高齢化社会で年金制度が先細りになるので、もう50代でも競争社会から逃げ切ることができません。
AI社会で人手不足になるIT業界のスキルを持つかどうか?により勝ち組と負け組に分かれる世の中です。
IT化とは無縁の職場で働き、PC操作は、エクセルとワードの最低限の機能しか使わない。
以前の私もそうでしたが、ITに詳しくないと取り残される焦りがあります。
初心者の中高年がITで若い人と同じ戦い方をするのは不利な理由
プログラミングに限らず、基礎的な技能を覚えるのは年齢が若い方が圧倒的に有利です。
若い人は中高年よりも記憶力が良く吸収力や柔軟性などもあることから、新しい知識や技術を覚える適性もあります。
また、10代から携帯を使いこなし、SNSなどネット文化にも抵抗がない。
ITと親和性が高いのも彼らの強みです。
アナログ社会で生きてきた中高年は、スタートから彼らに比べて不利です。
それ以外にも根本的な原因があります。
それは、技術は知識で覚えるだけでなく、実務経験を積んで技術を磨く場がないとプロになれないからです。
ほとんどの企業は、中高年は即戦力でしか雇いません。
プログラミング未経験者を雇って0から育てる場合は、20代、30代前半の若い人を普通は雇います。
若い人の方が給料も安く済むだけでなく、企業の将来性や人員体制を考えても、即戦力になれば年齢が若い方が、長く働いてくれます。
中高年が、若い人達と同様にプログラミングコードを覚えても企業で実務経験を積める機会は、あまり期待できないです。
単にプログラミングコードの技術を覚えるだけでは限界がある
中高年のプログラミング学習が不利であっても、何もしなければ現状は変わりません。
でも最初は、何から習得すると良いか?分かりませんでした。
とりあえずAIに関係する資格「G検定」を受験しようとテキストを買いましたが、途中で勉強を止めるなど迷走。
資格取得の次は、動画やネットなどで学ぼうと努力しても、独学では継続できなかったです。
困った私は、習うよりも慣れろの精神で、40代後半でプログラミングの学校に通い始めました。
プログラミング学校でphythonを学ぼうとするが挫折
私は、Pythonを初心者向きのプログラミング講座を月額制のテックジムで学び始めました。
幾つか学校を検討して、そこを選んだ理由は、他の社会人向けのプログラミング講座の価格が高かったからです。
具体的な終着点がはっきりしないプログラミング学習に最初から何十万も投資するのは、コスパが悪いと判断したからです。
テックジムは、受講料が月額制でリーズナブルな代わりに、自習的に勉強していく学習スタイル。
自主的に勉強できない人は挫折しやすい環境です。
ただ、私が通った教室は、自習学習でもメンターと呼ばれる講師が必ず待機。
わからない事があれば直ぐに教えてもらえる恵まれた環境でした。
体験講座の時から、phythonのインストール法から丁寧に教えてもらい、私の学習はスタートしました。
毎回、教室に顔を出せば、課題が出されコードを打つ練習が続きました。
Zoomでオンライン上でも講師と繋がれるので、自宅からでも気軽に質問ができるので便利でした。
自転車を乗れるには習うより慣れろという実践スタイルは、真面目に課題をこなせば早く実力がつきます。
受講生は、半年から長い人でも1年ぐらいで一通りの課題を終えphythonの基礎を習得。
講座終了後は、希望すれば高度なAI講座へ進み学習を続けられます。
プログラミング学習に向かない人がいるのは本当
私はすぐにコードを打つことに飽き、3ヶ月もしないうちにphython学習は自然消滅しました。
(学習は辞めてもテックジムに在籍したまま、運営側として別の関わり方をすることになります。)
プログラミングは適性がある人と無い人がいるとは聞いていましたが、自分が体験してみて、それは本当です。
黙々とコードを打ち続け、バグが出れば根気よく原因を探す事が苦手な人は、根本的にプログラミング学習は向いていません。
価格も抑えられて無駄がない学習でコスパは良いですが、毎日、やらなければならない事は他にも沢山あります。
コードの書き方を覚える事に時間を割くのは、私自身のモチベーションが続きませんでした。
もちろんプログラミングの構成や全体像を知るには、コードを覚えてプログラミングの基礎知識をつけることが一番有効です。
DX人材になるためには、プログラミングの知識は不可欠です。
ただ、私の場合は他で稼いでいた事もあり、そこまで我慢できませんでした。
もし、コード学習のゴールが明確で具体的なメリットがあれば、違っていたかもしれません。
未経験でプログラマーになった30代後半の友人のシビアな現実
さらに30代後半で未経験からプログラミング業界に飛び込んだ友人の現実を聞くと大変さがわかります。
未経験者は年齢が若い方が有利な事は間違いありません。
以下の動画は、30代・未経験からプログラマー転職は厳しいとはっきり断言しています。
彼女曰く「初心者が、学校で数ヶ月学んでも現場で即戦力にならない。
年齢が若い方が採用されやすいので、早く現場に入って経験を積む方が良い。」
彼女の場合は、元は通訳や翻訳業務で会社に勤めていましたが、コロナで仕事が激減した事もあり、私と同じ学校に通いプログラミングを学びました。
半年以上学んだ後で、将来性のあるプログラマーの仕事に応募して運よく30代後半で未経験者枠で採用されました。
「学校で多額の費用をかけてもコスパが悪い。できるだけ費用をかけずに早く基礎だけ学ぶのが賢い。」
彼女はプロ意識が高い人ですが、就職しても若い人と比べられる苦労もあると打ち明けられました。
さらに話を聞くと、面白い事も分かりました。
経験の浅い平社員のプログラマーが、現場で最も重視される力は、知識の豊富さではありません。
「わからない事が出てきた時に調べられる能力、問題を自主的に解決できる能力が一番求められる。」
調査能力が重視される理由は、プログラミングの世界は他の業界以上に情報公開が進んでいるからです。
多くのソースが無料で公開されており、作りたい物や欲しいものは、既にできている事が多いです。
既にあるモデルを上手にカスタマイズできる能力が求められます。
初心者の中高年は「自分の経験」×「ITを使う力」で勝負する
それでは初心者の中高年は、何をすればIT技術者と対等に渡り合えるDX人材になれるのでしょうか?
まず、若い人ほど強みが出ない事に労力をかけ過ぎないことです。
自分の長年の経験や知識を活かせる分野で勝負するべきです。
中高年が若い世代よりも優れている部分は、調整能力など対人関係に強い事だけではありません。
豊富な実務経験から現場の問題を見つけ、解決法を探す能力にも優れている人が多いからです。
「自分の経験」から現実的な問題解決法を見つける
目の前の業務で何を一番効率化したら生産性が上がるか?
一番、簡単でお金がかからない方法で業務効率化を実現していく方が現実的です。
そもそも、なぜDXを仕事に取り入れていくのでしょうか?
多くの企業や人が、DXを業務に取り入れる究極の目的は、デジタル化で問題を解決することで業務効率を上げ、生産性や収益をUPさせる事です。
仮にデジタルを使わず人的手段を使っても、現場の問題解決さえできれば生産性は上がります。
基本的にコード開発は予算がかかります。
いきなり大掛かりなITシステムを社内で構築することばかりを提案しても経営の立場から見れば、現実的ではありません。
現場に合わせたコストに見合う現実的な解決策を見つけ出す作業は、多様な経験の引き出しを持たなければできません。
色々な事を知っている豊富な実務経験がある中高年が有利です。
「ITを使う力」は身近な業務改善から始める
ITに疎い人でも不安になり焦る事はありません。
何から始めれば良いか迷うかもしれませんが、日々の自分の仕事の中でできることから改善を始めれば良いです。
例えば、下記の改善を意識すればどうでしょうか?
- 情報収集が早くできる
- データや資料を早く整理する
- 早く文書作成ができる
- 自分以外の人を働かす、労働管理が上手にできる
どれも簡単な事のようですが、生産性を意識して実際に業務効率化に成功できている人は少ないです。
長年のルーティーンワークで、旧態依然の仕事のやり方を継続している人が、多いのではないでしょうか?
仕事で解決したい問題はデジタルもアナログも変わらない
仕事で人が解決したい問題は昔から変わらない気がします。
特に下記の2つはビジネスの永遠の悩みです。
- 時間を作る
- 業務効率を上げる
様々な解決法を指南するビジネス書が出版されるぐらい、全員が解決したい問題です。
自分が普段、何気なく行う業務が30秒でも早く終われば、その30秒も積み重なれば膨大な時間になります。
毎日の小さい改善の努力が、1年で大きな成果になります。
もし、無料のデジタルツールを上手に利用して、業務効率化することで生産性を上げる事ができれば、会社でも重宝されます。
ITの知識が豊富であることよりも、日常の業務で積極的にデジタルを使いこなせる方が価値があります。
プログラミングの基礎を新たに習得しようと挑戦するのは、素晴らしい事です。
コードが書けるぐらいまで学べば、理解も深まり仕事で使える幅も広がります。
しかし、時間軸で考えると、適性がない人にはコスパが悪いです。
机上の知識の習得よりも、どのような問題をデジタルを使うことで現場で解決しなければならないか?
この本質を把握できる人材が、現場で本当に使えるDX人材だと思います。
自分の経験や知識を資産に変えていく事が一番の強みになる
業務を便利に改善して余裕が出たら、スキルをアウトプットする事に目を向けたいです。
自分のオンリーワンの強みができれば、それは必ず将来の大きな資産になります。
- ITを使いこなすスキルを身につける
- 得たスキルを使って自分の価値を提供する
社会に役立つ情報をSNSやブログで発信することで、個人でも影響力を持つ事ができます。
自分の価値を外部に知ってもらうことは、金銭的なこと以外にも大きなメリットがあります。
同じ目的や価値観を持つ人と繋がれる機会が増え、世界が広がります。
リンダ・グラットンのLIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略が、ベストセラーになりました。
人の平均寿命が80歳以上になり、長く働く必要がある時代になれば60歳の定年はキャリアの終着点ではありません。
50代でスキル、健康、人間関係などの「見えない資産」の構築がどれだけできるか?で、残りの人生を豊かに暮せるかが決まります。
あなたは、何を大切にして生きていきたいですか?
どんな円熟したキャリアをこれから形成していきますか?
50代は人生100年で考えれば、まだまだ若いです。
経験という果実を持ちながら、新しい事にも果敢に挑戦できる人生の旬を迎える世代です。
人生をこれから豊かに生きるために可能性を広げていきたいです。